ずいぶんと風雨激しい夜ですが、私の桜名所は目黒川の水面に流れる散り桜なのでまだまだ平気。しかしこの週末か来週には一度、生まれた街に戻る予定。4月中旬生まれの私の名前の由来はその夕方、零れそうな花びらを湛えた桜が病院を包むように咲き誇っていたことからだそうだ。11日などと言うともうここ数年の東京では葉桜だけれども当時はまだ見ごろだったのだ。私が生まれたのは大阪の池田市という、ここ数年事件やドラマで名を知られた私鉄沿線の街の旧くて丸い山の上の病院だった。その山のふもとの病室に祖母を訪ねに行きたい。日帰りでもいいからとにかく、実際に足を運ぶことや経験をすることの意味が年々重くなる。
 今日は、スパイラルにて行なわれているクオバディスステーショナリーフェアにクローズ後、駆け込み無理矢理にクレーヌフォンテーヌのブックマークを買う。他にもG.LALOのレターセットやエルバンのインクなど欲しいものがあったけれども日曜までの期間中に再訪する予定。この半年ほど、用件以外の言葉は極力メールではなく紙に手書きでのせるようにしている。それをしないと、作法を忘れてしまうのだ、心にある不定形のものを伝える際の言葉とその文字と言うものを。
 G.LALOの厚手で滑らかな紙質はインクで書く万年筆に合う。塗り付けるボールペン字よりも住み着いてくれるようなインクの落ち着いた書き口に、伝える言葉もしっくりとくる。と、なんだか男性カルチャー誌(所得高め)向けのパブのような文章になったところで(笑)とりあえず就寝します。