1984年

pesce2004-06-14

 仕事絡みで自宅より発掘されたブルータスの1984/5/1号、『ブルータスの情報ビタミンA-Z』(サブタイトル:いま気になる情報だけブルータスの高感度センサーが選択した、アタマのビタミン図鑑だ。)にて、AからZまで順にコラム的にトレンド情報が並ぶ特集のNの項にふと目がとまる図版発見、妖怪アンテナピーん。
N New Academism 知の迷路を辿る。
 「左の図(※写真上)は、べつに”混迷する知の現状”といった物語をイラストレイトしたものではない。仮にそれが”迷路”のように見えたとしてもそれは彼らの系譜なり思想的な位置付けといった不毛な試みをそこに読み取ろうとするからに他ならない。誰が言い出したのか知らないが、ニューアカデミズムについても同じことが言えるだろう。知っての通り、彼らは若く、その何人かは助手なり講師なりの形で大学人である。そうした若い学究たちの仕事を総称してニューアカデミズムと言うが、このコトバが流通し、いまもあなたはそれを目にしていると言うわけだ。そんな現実からも、その気になれば、いますぐその場でニューアカデミズムとの第三種接近遭遇が可能である。ブルータスが彼らに学ぶのは”自分のもの”である”マインド”の澱みが、決して曇らせることのない、彼らの”知”の視線であり、あらゆる澱みにことごとく水路を切り拓く、その活力ある軽さだ。」
 で、写真だと見えにくい図版には迷路の通路に適当に配された、学者さん文化人のかたがたのお名前に、このパワーポイントのクリップアートのような絵で、「ニーチェ」「マルクス」「フロイト」の似顔絵あり。そしてその上にポエム。
「始まりも終わりもない/ニューアカデミズムは/いつも途中だ。/物事や出来事や事物の中間で/相関しあう幕間劇(インターメッツォ)/間奏曲が流れる中間では/平均律を遥かに逸脱し/そこでは/物事も出来事もテクストも/繊細で大胆な速さとともにある」

 他の項を見るに、著者がいるコラムは記名でこれには名前がないので多分編集者が書いたんだろうけど、こういう感じだったんですかニューアカ。図版とともに見てもらえるととても面白いんだけどここの解像度じゃ無理だ。他の(A-Z)情報は基本的にありものの写真で、時代感はあれど普通。ここだけイラストで起こしてるんだけど・・・なーんのつもりか、クックロビン♪
 青山先輩、昨日話していたやつはこれですが後日、直接お見せします。