Christian Constant

 ミルキィさんに頼まれていたリュクサンブール近辺のショコラティエ、クリスチャンコンスタンにいってまいりました。つうかこの近辺は危険です、古書店とお菓子屋と服屋が相当危険な感じで立ち並んでいます。人通りの少なめな裏道気味な立地の趣味よさげな店、というのに脊髄反応気味に弱いので気がつくと両手がふさがる荷物、とかになりがちなのです(大バカ)。そういうわけでお目当てのお店につく前にそれも古本屋でバカ建築本とかヒッピー図版とか、ラカン屋(笑・というか精神医学&思想本専門古本屋なのだけど、ラカンの写真をショーケースにでっかく貼ってるので)で読めもしない手紙についてのエトセトラな批評本らしきものを買ったり郵便局で切手を買いまくったりして気がついたら両手がふさがってますよ。
 それでもなんとか辿り着いて、とりあえず併設のカフェでケーキ。ああもう、これはやばいですよ。カカオが焦げ付くように口腔から涙腺まで立ちのぼりますよ! でもって軽い口融けでありながら重力を感じるクリームですよ! ポワァァ、と半笑いで天空を見つめていたら店のおばちゃん(ものすごい大阪人っぽい、というか下町っぽいざっくり対応)が大笑いしてましたよ。最後のひとさじを食べ切るのを躊躇うようにフォークの先を見つめていたら差し出されたひと粒のチョコレートを齧ると、これまた新たに新鮮に(被ってます)鼻孔を穿たれるカカオ爆弾であります隊長! 指先に残った半分が融け落ちかかりそうになって慌てて完食し「隣にあるわよぉ〜」とにやつくおばちゃんにメルシーを言い隣のショップでキロ買い(つうても1.5kg=6箱)して茫然と両手に古本とチョコレートを抱えたままなんも考えずに十分程歩いておりました(ちなみに、その前に通りがかったマルコリーニは覗いたら客が日本人しかいない、且つその値段なら日本で買っても・・・という感じだったのでスルーしました)。ああ、ふらんすありがとう。そんな感じで。