インタビュー(の、原稿仕上げ)術!

pesce2005-02-21

 id:ykuriharaさんのところで、チーキクさんインタビューを肴に(私はあの固有名詞を載せる勇気が無いす)インタビューの原稿の作り方、を展開されており、私はたった今まさにベタ起こし中であるインタビュー音源を抱えているのでつい逃避に入ろうとしています。
 私も今回のように〆切りまでの物理的な時間がない場合はともかく自らの手でテープ起こしますが、その場合基本的には永江さん型のブロック落としを平行してやりますね。今回土曜日に座談会とインタビューと撮影を一気に同じ現場でやって、二本とも水曜日が入稿(月曜日デザイン入れ)という比較的タイト目ですが編集兼ライティングの身の上だからできるアクロバティブな構成変更とスケジュール組みをしてしまいました(もともと一本の座談会の予定だった)。
 現状からの手順はまず音源を流しながら拾える限りを拾いつつ最後までとにかく通常速度通しで聞く。聞きながらおおよその構成を考えてから、もう一度あたまから起こす。これは止めたり戻ったりしながらちゃんと、でも落とすブロックは気になるものを別ファイルに残しながら落とし始める。これで上がったテキストをベースに構成し直す。ブロック組み換え、地の文に組み入れたり見出しに使える言葉やキーワードの抜き出しがだいたいここ。昨年やったロングインタビュー二本はそれぞれベタに起こしたものが掲載予定文字数6500wのところ65000wとか(涙)になっていた(これらは起こしをバイトに投げた)けど自分でやると大体この段で予定文字数の倍くらい。そこから文章として言葉を整えたり、全体からみて必要性がないブロックをガンガン落とし納める。
 で、私は比較的テープ起こしをひとに投げる、正しくいうと他のページの進行の関係でテープを誰かに投げている間に別の取材にいったり別の原稿を入稿していたりするので、外に出す事も多い。業者に振る事はほとんどなくて、編集部のバイトちゃんだったりすることも多くクオリティや癖の差を考慮して、やはりやるのは音源を頭から通常速度で聞きながら上がってきた原稿を読み、必要なニュアンス的なものを書き加えつつ最後まで通す。次にブロック落としをしつつ組み換えをして構成を決めてざっくり切って予定数の倍程度まで落として、そこから言い回しをいじり地の文に組み入れシェイプして納める。
 私の原稿は、比較的そのまま発言を起こすよりも文章の中に時折発言が混ざるようなものが多いため、基本的にかなり印象的な言葉でない限りそのまま掲載される事が少ない。現在手にかけているものは地の文がほぼない形で自分のやるものとしては異例、だけどやはりかなり整形される。その場にあったものを誌面に掲出するために、発言そのままを掲載することはあまり意味がないと思う。対談で、双方がかなりテンポよく司会の介入少なく話してくれているならある程度はママイキで良いのだろうけど。

 テープ起こしにかかる時間はひとのために起こした(ままべた起こし)時で、録音時間の三倍くらいが目安。自分のために削ったり飛ばしながらやる時でもそれくらい。まあだから物理的に時間が迫っていれば他のひとに投げるより自分でやってるほうが同じ時間内にある程度シェイプされたテキストが上がっている事になるので結局早いのです。と、いうことで逃避をやめて仕事をしようと思います。