独立行政法人一年目

pesce2007-10-01

今年もやってきました、この季節。後期が始まり講義が始まる。芸大非常勤講師4年目、ちなみに自分は法学部卒ですがなにか。社員になってからは、たいがい始発まで仕事してその足で東京駅へ向かい、名古屋駅から到着地までタクシーで、寝る。で、朝一の講義で午後には帰社して仕事という日々なのです。後期だけなのと、パートナー組んでいるもう一人の講師も同じく東京在住の出版社社員デザイナーで、お互いの都合や入稿校了スケジュールで都度、講義の日を決めていくシステムのため何とかなっている感じ。メディアデザインとはいえ、まあやっていることはフリーペーパーを作るワークショップ。でも教えようと思えばいくらでも題材はあるので、大体はまず「メディアの種別とその効果」「チャネルと最終消費者(読み手)の設定とそこから反射されるデザイン上の要請」「デザイナーとして仕事をする限りで全ての意匠に関して理由を述べる、説明できること。つまりプレゼンすること」を、考え実行するという課題を与えるのが最初。まあ進み始めれば、非常に実践的に「ノンブルとかショルダーとかはねー、パッケージと同じだから。統一しないとね。」「バランスとして開いたところにマニフェストみたいなのがずっしり乗ってると、続きを読んでもらえない可能性が高いから位置変えようね」とかそういう話題になっていくのだけど。取材するときのコツとか。
来週、プレゼンをしてもらう予定でいるのだけれど問題は初校戻しができているかどうかに全てかかっているので。いまさっきようやく深夜から始めた原稿が二本、おさまった。あと4ページ5ネタ、を印刷所が動くまでに書き終えなければいけない。そうしないと初校が出ない、色校一発はいやなのだ。と、ならなぜこれ書いているかというと、会社から自宅に原稿を書く場所を移してお風呂を張っている待ち時間なのです。5分程度だと集中はどうせできないから今のうちに。今日は入稿したら酸素カプセル行きかしら。多分、夜まで持たない。
しかし学生の緊張感が年々落ちていく。最初の年はまだ就職難だったこともあり、東京で現場で仕事している講師のもとには上京してきてどこそこのデザイン事務所を紹介して欲しいとか、編集部のパーティにやってきて個展のチラシ配りつつ売り込んだりと野心ある学生がいたものだったけれど。今年は求人が来ているのにもう一年自由にやるとか言って蹴ってしまう学生もいるらしい。インターン募集にもほとんど来なかったし。第一回目の講義は、講師のすぐ脇でも平気で雑談する学生がいるとか、見当はずれな質問ばかり来ること、あと雑誌を読んでいないという学生が圧倒的に増えた。知っていても偏っている。世界観が狭まっているというのが印象。少々不安だけれども、15人程度なので一人ずつ対話でやっていくしかない。2時間分しか講義料は出ないが、たいてい4時間くらいにはなる。仕事があとに控えている時は無理だけれど。今年は前乗りや後乗りで一泊、ということもなさそう。日帰り頑張ります。
写真は、ミュールバウアーのイヤマフ。首にかけるとちょっとした飾りになる2wayということでお買い上げにしました。さ、お風呂がたまった。