イルミネーション

pesce2007-10-21

三日ほど前の深夜に通ったら、ツタヤ前付近で点灯テストしていた。って、もうそんな季節なのかと多少驚くけれど確かに昨年はティファニー六本木店のオープンと合わせて点灯式をやっていたので11月の第一週とか。だと、ありえるのですね。一年が早すぎて記憶のグリッドが圧縮されソリッドな時空の立方体のように背後に立ちはだかってる、まあ二週間続いている微熱と体内の炎症(どこかわからないけど)で脳がそういう細かい線をたどる作業を放棄しているせいもあるけど。原稿を書く時期だけでも脱していて本当によかった。この状態だと材料を持って意匠は施さず設計を起こす(社内向け)企画書的文章はまだいけるけれども、読者の目に触れる面取りして装飾したような細やかな原稿には適さない。情報記事だけならまだしも。

で、昨日は仕事の合間に東京国際映画祭@六ヒルへ。といってもレッドカーペットはスルー。芸能人の行列見るのに時間を割かせるな、とTIFFにはいいたい。マスコミと客寄せ、というか直前のレッドカーペット取材の依頼メール畳み掛け攻勢、というのはびっくりした。実際、寝過ごして見れなかったオープニング上映の山村浩二アニメ特集、が一番観たかった、それ以外に時間割いてまで見たい作品がこれほど少ないとはー。今日は土日であの場所に行くのに相当気力を削がれると思い一般上映をろくにチェックせずID上映(事前申請した関係者向け)を空いた時間に合わせ2つ選んだけれど、ええーとミスチョイスだったので非常にぐったりしており、これは月曜朝一番にダメモトで『エンジェル』一般上映の予約に向かうしかないか、と(今ごろになってID鑑賞可となった)。エドワード・ヤン追悼特集、も機会がなさそうなので行きたい。文化村のほうはもう少し落ち着いて観られるのかしら、キートン無声映画山下洋輔トリオが生演奏つけるというのが少し気になるけれど。
とりあえずSPEさん『再会の街で』は、観ていて所々に「いらっ」とくる911PTSDDSM万歳のアメリカ心理学的診断横行中、というか。全てのシーンにデジャヴ(B級の)で死にそうな気分に。キャス悪くないだけに、余計、というか銀幕で見るものではない。けどまあ普通に感動ものなんだろうなぁ。あの国は正義が好きだなぁ。そのあと『ハーフェズ』でしたが、えーとASOさんがチベット人とイラン人のあいのこ、という設定が驚くほど無理な外観のアイドル映画になってましたよ、イスラームな土地で一人だけあんなに前髪出してるのも不自然というか設定としておかしいし。コーランとか題材にしているんだし賞金首にされないようにしてください。なんていうのかな、会場でチラシ見て「サラームな紅茶」とかコピーが幻視できるくらい宣材スチールな光の具合でした。あと暗誦の際のもたつきとダメっ子な声はハーフェズ、萌えたか? というシーンにしか。画面の中でそこだけテレビな、というかレフ板あてて! はい光回して飛ばして! みたいな声が聞こえてきそうだ。
ま、元来映画をそれほど観る生活もしておらず電光英字幕と開催国語字幕に設定国語音声、というのだけで国際映画祭〜、と少し気分が上がる私ですけど。訳し方を両方追ってみて違いを見るのが好きでス。

すっかり忘れて終映後にハイアット通って出てきたら、来日組やら出演者関係者で祭りでした。巻き込まれかかるが体調の悪さもあり強制離脱して帰宅。うー、この先は考えて選ぼう。