今日は何の日

pesce2007-12-04

昔から日付を覚えるほうで、いいかげん、もうその能力も健全に廃れてきたのだけれど(というか日付や過去の記憶ディテール、手紙やメールの文面ばかり異様に正確に脳内に取っておくのは明らかにウツ傾向だしよくないような気がする)、なんか覚えがある日付だなと思ってふと思い出すと中学の同級生の誕生日だった。それも当時、多分少し好きだったが自分の友人のめちゃんこかわいい女子のことを好きなのが明らかだったので、からかう側に回ってじゃれていたような。そいつについて抑圧されていた(笑)痛い記憶が同時に立ち上がる。
芝浦方面で働いていた頃、同級生ポータルみたいなのを経由して奴から連絡があった。なんと徒歩10分ほどの某通信系大手にいるというではないですか。で、向こうから昼飯でもどうかと誘いがあったのでとりあえず、数日後を指定した。卒業以来だから当時で10年会っていなかった。当時の姿ははっきりと思い出せる、サッカー少年だった。筋肉質でちょこまか動き回るイタズラ好きの細いあごの丸いくせっ毛で猫毛の頭。ごつい指。
さあ、会ってどうという気持ちは本当になかったが(当時相手もいたので)、
待ち合わせたグランパーク前、10年経ったそいつの姿、を探していた。
が、どうにも居ない。
私の探しているそいつは居ない。そして、なにか違う10年を過ごしたそいつらしきものがしゃがんでいた。グランパークの、ビジネスマンが行き交うチェントロの前の広場に、それはヤン座りをしておった。それは丸いものであった。私の記憶からモーフィングされるのになにか回路がショートするような、思う方向と違う変形を遂げておった。タバコくわえてそれは振り向いた「よ、ひさしぶり」声が少し、ファットリミッターがかかっていた事に電話の時点で気付かなかったのは私の中のなにかがそれをエフェクトかけてしまったのか。気を取り直し食事の席に着き、それが近況を少し話したあと(それを私は見事に覚えていない)唐突にいった言葉「いやさ、俺、あの頃pesceは俺のこと好きなんだなー、って思ってたわけ」。「へえー」あとが、少々継げなかった。間違っては居ないし、空気をわざわざ潰す必要もないだろうし正直、まあそれでどうこうってありえないしという判断の元「まあでもNはさー、Aちゃんだったわけじゃん。」と、適度に昔話として流したが「でも、そうだったわけっしょ?」しつこい。自分の中のForファットリミッターが切れそうになる。こうなると食べ方が汚いとか喋り方こんなに下品だったかとか、勉強ダメでも頭の回転は良かったと思ったんだがなー、とか、下方スパイラル。いかん、と適度に切り上げ会社の名刺渡さず帰った。思い出はときに思い出のままがいいでごんす。だからこの再会のときのその姿は、なにかノイズがかかってよく見えない。その方が奴にとっても良いのだろうと思う。
で、そんなことも関係なく、ただそこにあったのと歌詞が思い起こされたのでホソノトリビュートの『終わりの季節』を聴いている。郁子ちゃん、元気にしているかなー。しているだろうなー。そんなことを書いている私は現在二ヶ月目に突入した熱37.5を先週から風邪症候群的に悪化させた結果、風邪的要因は抜けてきたが抵抗力が落ちたか単純疱疹を少し出していたのが、昨日から無茶な入稿作業を続けているうちに三叉神経上の帯状疱疹へと進化させてしまい、明日朝一でさっくり皮膚科で殺菌してもらう。髄膜炎なんて怖い言葉も聞こえましたけど、多分大丈夫。最近仕事で医療関係者とばかり話しているので今度は自分も罹患した感染症に知識が増え始めた。あったまばっかりでもからだばかりでもだめよね。治そうぜ。