BOOK246とCAFE246

 ツインタワーの真裏、以前の編集部への通勤途中だった道に唐突にオシャレスポットが降臨していてびっくりしましたが、同じビルの左右に同じようなロゴで同じ日に開店しているのに客層の違いったら、もう。プロデュースが違うとこれほどまでに違うのか。ターゲットの客層はある程度共有しているはずなのだけどね。
 BOOK246はニーハイ人脈とユト、CAFEはコミュニティアンドストアーズ(渋谷のPlanet 3rdとかWired Cafeとか)なのだけど、左(BOOK)はアーティストやら出版関係やら友達同士で交歓の声飛び交うチルスペース、右(CAFE)は背広のお辞儀の名刺交換とイケメン(笑)と値踏みの視線が飛び交うオイリーなスペースとなっており、飲み物と食べ物を取りにCAFEに行っては疲れてBOOKに戻ってくるという形の右往左往をしていました。土建屋からの祝い花がそっと、地下のオフィススペースにあったのが印象的でした。私はきっと、お金持ちにはなれないね、と一緒にいった友人に呟いて苦笑されました。
 で、肝心のお店だけれども基本的には棚の分け方はTSUTAYA TOKYOのブックスペースと同じテーマ別に古今東西(ジャンル、地域)、古書新刊の混ざり具合はユトレヒト、雑貨セレクションPAPER SKYであり、「本が好き」の人のハートにキュンとくる棚に「モノが好き」それも機能とかより手に取りたいとかそういう種類のフェティッシュ持ちがちな人のハート掴み取りな旅関連グッズ、という感じです。こんな好きにやって良いのか、うらやましいなぁ。これなら青一来るよ、OFFICEとかの階段のぼりたく無いときとか(でもカフェちょっと高いんだヨナ)。などと。
 形態としてヴィレッジヴァンガードのような雑貨屋だか本屋だかわからない、的な方面には近いけれどあくまで書店としてやりたいと、時勢に抗して(締め切りにも抗して)書店コードを取り、新刊もおける体制を準備したのは評価。隣同士に時代の違う、しかし血の繋がりのようにしっくりと来るセレクションの新旧図書(時に雑誌、時に雑貨)が並びテーマや意図を話し掛けるように伝える。店に足を運ぶことでしか得難い、書棚から選ぶ楽しみがあるように思う。空いた頃にまたこよう。