たねや

pesce2004-10-06

 夕方、名古屋で授業を終えてから祖母のお見舞いに帰阪。お土産を探す目に、たねやの、東横のれん街と比較にならぬ立派な店鋪発見。初めてみる幾つかの商品を鼻息も荒く詰め合わせで購入後、これはペットボトルのお茶じゃいかん、と衝動的に楽焼きの腕から茶筅など一揃い買って大阪池田の入院先病院へ。えーと、案の定、笑われまして、というか病院で茶をたてるアホがおるか、と。いや先日まで個室だったし問題ないかと思ったのだけど、遅くなって夕食時に到着してしまったことだしとやんわりたしなめられ、菓子折りのみ置いて退散。やっぱアホだったでしょうか。
 そして帰京後、お裾分け貰ったお茶菓子を食べようと、一人きりの編集部にて15年ぶりに茶筅を取るが...不味い(涙)。観光地の喫茶店で出される苦いだけのお抹茶をもうバカにできません。泡がガタガタなのです。祖母に毎週習っていたのが6歳から9歳で、それ以降も時折、茶室外では点てていたが大学を出てからは全く遠ざかり、今に至るので当然と言えば当然。それにしても一度身に付けていたはずの技術を忘れると言うのはショックがでかいです。いきなり茶会とかに出席しないでよかったーもう作法も全部忘れてるんやろな、と胸をなで下ろしつつも100本ノック決定ですよ、明日から飲むお茶全部お薄で! (無理)
 それにしてもたねやはヤバいですね。いつも買うのは手軽な末広饅頭ですが、季節限定もので昨夏は蕨餅が衝撃的に美味しかったのと、現在出ている西木木(サイキボク)という栗金とんの茶巾絞りみたいなのが。名前の由来は「西+木」で「栗」なのですが、西方の木、つまり西方浄土のありがたい木の実という。漢字万歳! えーと豆知識で「梨狩り」「苺狩り」などというのに栗だけは「栗拾い」。栗は食べごろになると自ら実をはぜて落ちてくるのですね、まるでお釈迦様の笑みのように開いた口からその実を差し出して。叩いて落とす人もいますがそうやって採った栗は保存が効かないのだそうで。うまくできていますねー、はい全部たねやパンフレットからの引用です。
 妙にテンションが高いのですけど原稿から逃避しているだけですのでもう帰ります。現実界に。(そこには帰れません)