SONS & LUMIERES

pesce2004-11-12

-- A History of sound in 20th Century Art
 と、いう名前の通り音と光。音楽とビジュアルアートの20世紀というようなものをポンピドゥでやっていたので、立ち寄る。その前にルーブル美術館近くのFUMORというカフェでカトリーヌと顔を合わせ、JCを紹介するが会話があまり成立しないので諦めてカトリーヌとばかり話す。彼女はロンドンとニューヨークにも数年住んでいたそうで英語が達者だけれど、やはり私もそうだけれど自分より語学の達者な同国人の前でその言葉を話すのはかなり気が引けるものだし、そういうことだろうと思い早々に引き上げる。FUMORは現地のジャーナリストとかマスコミ関係者がよく使うカフェであると彼女は言っていたが、その手の話題(ミーハーってことか)が気に食わないというのもJCの不機嫌の一因だったっぽい。斜に構えたアーティストが東京にもまして多いよう思う。
 さてボードレールの詩 "perfumes, colors, tones answer each other." を引いたパンフレットが言うように、音楽とアートが共鳴して増幅していったそれぞれの瞬間をCorrespondance/ Imprints /Rupturesの三部にわけて、えー、とても興味深かったのですが先に書いたようにJCが不機嫌のままで、入った瞬間「先にでて、外で待ってる」ということで、カンデンスキーとかから始まったんですが、ざくーっと観て足早に抜けてしまった。ただ、途中ポロックが入り口にあった部屋が40-60年代のジャズと絵画(またはシネマトグラフのフィルムに直接描き付けて制作したらしいアニメーション)の出会いといったもので、モンドリアンの『NY』が、ジャズであることは隣の暗室で上映されていたギレスピー&LYEのアニメーションや、アフリカンビーツに白黒の紋様が踊るフィルムを観てようやく納得した。ここで20分程かけて3本のフィルムと全ての絵を観ていたので、あとはインスタレーションとかTDBみたいなんがいくつかあったところはスルー(笑)。フルクサスが一部屋とられて大々的にやっていたけれども、あのへんは改めて勉強してから挑みたい。いや、単純にもうかっこいいのね、だからなんか見落としてる気がして(私個人が)。楽器を壊したりするパフォーマンスやらピアノをミリタリー布でくるんだりしてました。あ、その前にモホリナギとかもフィルムと作品があってこれはゆっくりみたかった。未来派や、ケージなんかは観たことがある付近だったので、ざー、と抜ける。外に出ると、JCは持ってきた映画評など読んでて知らぬ顔をしていたが、奴は舞台アーティストであるということで、美術館や映画が無料や半額になるパスを持っているのです。読んだ本によると確かシアター関係者はこの国では、舞台やキャメラ前に立っていない時期でも公的扶助が受けられる(もちろん劇団や劇場に所属していないフリーランスの俳優、女優が)。アートなぞ道端の水道の水みたいなもんなんだよなきっと。
 あきらめて外に出る際、立ち寄ったお土産やでなんと夏に買っ(て、幅君の誕生日にあげるもんなくてあげ)た、コオロギ爪切り発掘! としてkoziolのスノードームシリーズが展示していて、もう生産終了したモデルがずらずら並んでいる(非売品)。その中にうちにあるものがちらほら。まあ、On Sundaysなんだな、ということで爪切りだけ購入。近所の映画館で『Nobody Knows』を観て、帰る途中のメトロで岡崎京子と言う漫画家がいてねと言う話を一生懸命説明した。無駄だった。