趣味の園芸

pesce2005-08-04

 驚かれたりしましたけど、三月に貰ったバラを大事に育てているのですよ。隣人の世話にもなりながら(長期出張時)。六月末から七月前半に、少々仕事とプライベートに引っ張り回されて水だけあげてよく見ていなかったあいだに「ハダニ」という最低の虫どもにやられて、葉っぱがほとんど落ちました。花も力なく落ち始め、それまでの奇跡のような成長ぶりが一瞬にして枯死へ転落していく。
 少し前にもこの虫が少しでた時には、殺虫剤を綿棒に吹いて葉を一枚ずつ拭って捕ったものでした。新芽と蕾を傷めないように。そういうのがちょっとの間、怠けている隙をついてこういう事態になるのだから日々の細やかな詰み重ねと言うのを改めて重要に思うわけです。ほんの一言やほんの一瞬の見のがしが致命傷となる。
 二度しか育てた事がないけれど、私にとってバラは自分とそのバラに関わった人物との関係性や精神状態を見事に反映する。一度目は、切り花のバラが奇跡的に根付いた偶然から三年間、大輪の花を咲かせ続けた立派な株が何の前触れもなく(ないように見えた)手の施しようなく二週間で枯死してしまった。栄養をあげても水をあげても落ちて行くような勢いで、乾いていく枝を毎日見ていた。根付けた彼がそれを見て泣いた。
 今回のバラがどうなるかは知らない、けど戦うように芽をだし、うねるように枝を立ち上げている。何が必要なケアか、イマイチわからないままともかく知識よりも流れを見ながら、朝、日のあたる前に水をやり虫を捕り、日が翳ってから枝と葉を選別して剪定する。少しずつ動いている、以前と違うのは時間を信頼するようになった事か。無理に変える必要はそれほどないと言う事。バラから教わったわけではないけれど、ひとつの実践をしてみているということ。