見本市

pesce2006-02-05

 昨夜にベルギーから戻り、最終日であった各種見本市関係を一気に巡る。
プレタ、ビジョルカ、Who's Next(プルミエールクラス)、ランジェリー、Mode enfantineくらいか、あと一つあったけどさすがに無理することも無いだろうと。ポン・デュ・ヴェルサイユの7会場がフル稼働していた。
 なんだかプレスの入場のハードルが高いと聞いていたので、ランジェリーのとこにいた知人に押さえでプレミエールクラスのパスを取っておいてもらうがなんだ全然名刺と登録書だけで入れるじゃないか。
英語で話しかけるとびびって面倒がって簡単に済ませようとして
入れてくれることはけっこうある、フランスバンザイ(日本と同じ感じですね)。
もちろん、その逆に簡単に済ませるために閉め出しを食らうということも
同じくらいの確率であるので、そこを「入れた方が楽よ」という
方向に持って行くのがテクの必要なところであるが。
人当たりよく、でも当然の顔で登録書などを求めるとだいたいはオーケー。
 ファッションウィークの方の各メゾンさんは世界中から狭いショー空間に
人々が押し掛けるため、もちろんそんな簡単なことには行かぬところも多いのだけど、
見本市会場使うような規模で物理的に人が満パンってこともそう無いから
まあ当然と言えば当然で。でも意外と、それができないと思っている人の方が同業者にも多い。
 で、それぞれ見る意味があるところ無いところは、プレスサーヴィス
(休憩所、軽食、飲み物、インターネット環境)スペースを覗いてそこにいる顔ぶれや込み具合、
それから受け取ったプレスきっとにざっと目を通して判断。
一応、幾つかピックアップして歩いて10分以内に移動するべきか腰を落ち着けて探すか決める。
 プレタは残念ながらキャットウォークのような出し物が
ほとんど終わっている時間に到着してしまったのと、会場の雰囲気に疲れて即退出、
ランジェリーの友人のところに移動するがここは「彼の友人」として
連れて行かれたので撮影できなかったけれどなかなか見物、
仕事には関係ないけど。体育館三個分くらいの広さのところに所狭しと
女性の下着姿、あちらこちらで独自にブース内キャットウォーク、ランジェリー着用モデルが自ら販促。
女好きの知人もこれファニー過ぎるでしょ、という感じで
セクシーモデルのポージングも見飽きたという感じで目もくれず。
ビジョルカは一番客層も内容もレベル高め設定(入る交渉が唯一面倒だった)で、
ただ時間切れで一周して終了。
Who's Nextは玉石混淆もいいところで、主にアクセサリーの新人女性に面白いアーティストを発見する。
インスタレーション込みでやっている当然だけど「見せる」方法に長けたところが多かった。
いや、やはり会場の制約もあってかいわゆる見本市的配置になりがちな会場に於いて、
安心して歩き回れたのはここくらいか。
子供服はプレスキットがかわいかった、が、内容は期待はずれ。
かわいいバッグをもらったので翌日、子どもの生まれた友人宅に録音機材返却ついでにあげにいく。
 夕方終了前の込みだす直前に退出してSt-Michelで知人と落ち合いお茶をする。
数日前にアート系グッズセレクトショップで知り合ったばかりの彼は写真、それも日本の写真家が
とても好きでコレクターでもある、とのこと。
フランスで入手できないものが多いから、ぜひリストを送るので見つけたら送って欲しい!
 とのことで、そちらもお店に素敵なものが入ったらリリースをちょうだいという協定をくむ。
夕食をとろうと彼の自宅近くのシャトールージュまで移動。
一番のおすすめと言われたターキッシュレストランが定休だったので
がっかりしながらモロッコ料理屋へ。タジンとか。
この辺りは完全にアフリカーナ地区で、聞いていただけだったが実際に道を歩くとそう。
アフリカンと言ってもアメリカに近い装いの人から、
どう見ても砂漠から出てきたひともいる。
旅行者にあまり安全とは言いにくい場所ではあるけど、
こういう機会でもなければこないところだからそれなりに興味深くあるく。
 同じ4番線とは思えない(CiteやOdeon、サンミッシェルと同じ)空気の中、
もう一度サンミッシェルに戻って先日のインタビュー資料や写真の受け渡しをするべく
エドと待ち合わせる。軽くケンカしつつも帰り際になんとか仲直りをして
Bonne Nouvelleに帰る。
最後の夜、泊めてくれた友人らとしばし歓談、
一人は前回お世話になったセネガル人デザイナーの女性で、英語はほとんど出来ないけど
意思疎通はあまり問題ない素敵な人。
家主は一回り年上の制作プロダクション勤務の女性、
男気あふれる独特の英語をしゃべる(間違ってるけどわかりやすい)、
豪快でかわいい人。
 人には恵まれた旅だったと思う。