moved on move

pesce2007-04-05

さて今日はオリエン式だから、これが最後のチャンスだよ、つうか三時間後に動き始める今日ですが週頭に引っ越した。で、当然のように引越し途中です。片付けにいけない。五時に帰宅している時点で、どうすか、明日11時から得意先。酸素カプセルも4時がLast walk inなのでもういけない。片付けないと、とは思うが仕事を片付けるのが社会的には優先だろうと思うと天気のせいとかにして休みたくなるけど無理。だから部屋買ったんじゃん! というか。
10日もすればまた大陸の端っこに飛びますよ、愛する人はいつも遠いと言うのが感想です。会えても会えていない。
場所と言うまじないに似た試み、自分の場所を持つという試み。再三書いたように郷愁というか帰郷という感覚をよく理解しない、そういう自分がネット上とはいえ3000人近くいる地域・望郷志向の集団の管理者にいる違和感もあり。生まれた家は、昨年その主を失ってそのときから私の所属ではなくなってこれが決定的な感じで。尊属の住む「実家」と呼ばれるところは何度か転々として自分の居場所は幾つか預かられているダンボール分しかない。そうじゃなかったらどうだったか、という想像は感傷の領域を出ないのでシュミレーションはしない。かくして独身女性、マンションを買う、という世間から「やっちゃった」と言われがちな道へ踏み入るわけなんだけれど、その意見については単純に理解しがたい。そんなことを求めている男性といままでもこれからも恋愛やパートナーとしての関係は起こらないんだろうとは思う。迷信を持たぬわけではないし、否定する気ではないけれど傷の手当てをする振りをして飛び立てぬよう羽根を抜くような人間をそばに置くほど暇ではない。ただ追われる恋を断ち切れず受け入れる悪癖をやめるようにして二年近くは経つのではないかな、特にここ一年の振り切りの速さは板についてきている。
引越しに際して10年以上前の、当時一緒に生活をしていた相手からの手紙が出てきた。きれいな字で綴られるそれは、多少情緒的でありつつも論理的破綻の無い男性らしいよい文章で、その態度や言葉遣いに彼の育った家庭の幸福な面が表れていて、微笑ましく。読み終えて箱に戻して、彼の人生を祈る。私はいまの自分の生活の速度についてくることができるor不安がらず待つ事のできる相手というのが最小限の条件ではあるかなと思い、それ以外の条件などないとも思う。この場所から見える景色は悪くない。
いつか子どもと暮らすこと。この冒頭の一文で好きになってしまったハントケの『子どもの物語』、いずれ小さな誰かを抱きしめる日が来ることは私の視線の先にもあるのだよ。
さて今日は今日とて、恋のような仕事が始まる。逆は不可。日常としての旅支度、女性は空へ憧れを抱かぬものだと谷川俊太郎さんは愛のパンセで書いた。多少の例外は別として、天使は男である。