ワルツ

pesce2007-10-07

サンバにあわせて踊りだされたら、大変でしたが、id:hiromincleの結婚式ではファースト・ダンスでのワルツでした。ふたりの関係や存在感を妙な現実味にすれさせることなく抽出し巧みに「ワールド」を構築した意味でさすが演出家(新郎)! などと思いました。いやもちろん新婦の世界観の具現化という部分も。結婚指輪だけでなく結婚眼鏡、は自分がいつか眼鏡の夫を持ったときには式じゃなくてもやろうかと思いましたよ。別に眼鏡男子好きではありませんけど、自分が眼鏡というものが好きなだけでかけもしない眼鏡を6本近く買ってまだ店にキープしてある状態なだけで。眼鏡の形状が好きらしい、かけずに眺めていたい。話がそれました。
友人作というドレスの白いレースはChaumetの昨年からのシリーズattrap moi...Si tu m'aime.のクモの糸を思い出したりしていました、よく晴れた日に芝生の緑と庭園の池や舞い散る花びら、という絵に描いたような光景。少し前にまさにChaumetのパーティで同じ場所に来たのだけれど全く違うものになってましたね。劇作家である彼とはきっとうまくいくだろう、物語を紡ぐひとをあの子は自然と選んだのだろう、とも思いまして。ともすればバラバラになる彼女自身を繋ぎとめる強い引力とでもいうのだろうか。
どちらかというとそんな彼女を引き寄せつつ打ち砕いてしまうような種類の引力を持った男性たちを、しばしば目にしては心配していた。最初にお会いしたときの印象が、このダンスのラストで花嫁が花婿に駆け寄り胸に飛び込むというフィニッシュをみて思い起こされた。貫禄があるとはいえない体型(失礼)だけれどもまっすぐと受け止める度胸がある。お互いを引き寄せあい向かい合い、回る季節のようなワルツという選択はなかなかこの場合良かったのではないかな。