INTERNI

pesce2008-04-17

昨夜からの雨も残った午前中はゆっくりと画像と資料整理。アパートメントにネット環境がないため画像貯蔵庫としてのみ機能しているmac。そして歩くほどに積もっていく大量の資料。CDに書類データも全部入れてくれてコンパクトにしてくれるところは助かるけれど、見栄えをさせたいのか巨大に作ってCDもつけてきているところも多い。CDも画像のみか資料まで入っているかわからないので、おちおち紙のほうを遠慮したり捨てたり出来ず全部持ち帰るので大変なのです。初めていった年の資料は結局空輸しましたが20kg送ったのに手元に残った荷物は30kgあった。こっちに来るときの荷物が8kgだったので22kg、合計42kgの資料。まああのころはほとんどデジタル資料じゃなかったからとはいえ。
さて正午過ぎCafe'CUCCHIに行って風邪が悪化したので薬局の場所教えて、
と言うといつものジュゼッペ君はほとんど英語が出来ないので他のスタッフに。
「ああ、風邪引いて喉が悪いのか!」と言われ、ジュゼッペ君に彼が説明。
ジュゼッペ君は得意満面に「すごく良く効くのをあげる!」え、薬くれたりするの? ありがとう〜。
するとカプチーノの砂糖をどけて袋入りの蜂蜜スティックを6本、出してくれた(涙)。
「これは全部に効く、絶対にいい!」ありがとうよ……オーガニックだなぁ(少々間違い)。
気を使って二杯目のカプチーノの途中で6本全部入れきったら、
更に3本、置いていった。ポケットに入れてその後のカフェなどでの休憩で使いました。
と言う一日の始まりにふさわしい、か? とりあえずgreenergydesignと
今回のエコカラーをブックレットにも雑誌にも蔓延させている
INTERNI本拠地へ。Cortill dell'Universita degli Studi di Milano、
ミラノ国立大学としている日本語リリースも多いのですが、そうなの? 
門の前にいた英語喋らないおばちゃんが説明してくれたのをイメージ訳すると
単科大学が総合になった、みたいなこと言ってたと思う。
なんだろ、元々医大だったっぽい(まん前の本屋の並びとか)けど今は総合大学なのかと。
それはいいとして、中庭にこう、ずらーっとある、わりかしラフな配置に
「うん、イタリア!」とか思いつつ初手はニコチャン大王の触覚みたいな緑色の皿
……ロスラブグローブさんのSolar Treeでした。唯一、わかりやすく未来っぽい形。
オルゴニック(SV誌の造語)みたいな。近い感じで北さん&SANYOのSun Plant。
どちらも太陽光発電系でよかったかしら。

左手を見るとブルーシートで作った櫓、みたいなものがそびえている。
出展者を見た限りあれがLOT-EKだなぁ、と思いつつ近寄ると
途中で徳仁さんのセラミックのポットチェア(正式名不詳)が。
座れるプランターみたいなベンチ。まあエコ。
その脇、LOT-EKの櫓ですが一度に登れる人数制限のために人が並んでおります。
順番が来て、木の階段にLEDライトで節電エコ! と思いつつあがりきると
「靴を脱いで」と。脱いでから見上げ見渡すと天井は鏡、周囲は青い半透明の壁、
床は同じような素材でぐにゅっと。説明を聞くと、
テクノジェルという素材で壁に触れて癒され、歩くと足裏マッサージにもなる……と、
靴脱げ係のお兄ちゃんはマジ顔で言ってました。
並んでまであがってきたみなさんポカーン、
とりあえず歩いてみてヘラヘラ顔になる人多数。癒されました。


その先、白いテントに近づくとそのガーゼに塗りたくったゴム素材質感で
ガエターノペッシェ先生とわかる。中は病院ベッドと椅子二脚がスポットライトを浴びている。
"Lo spazio malato?"つまり病気のときの部屋? 先生今回はエコという……まあ神だな、このひとはもう。
あと幾つかをスルー、時間がそんなになかったので後でリリース読み直して
ユリイカ!」したら書き足すかもしれません。


二階の内廊下で色々やっているようなのであがる、その入り口が唐突に森になっている
インスタレーション。鳥かごの中には小さなモニターに映し出された小鳥や動物と鳴き声。
「自分の子どもの頃の近所の森をイメージしたんだ」というSimone Micheliさん。
名前はEcoGate、まんまです。
二階が賑わっていたのはネスプレッソが無料のエスプレッソサービスをしていたからでした。
ただ飲みできるパーティやらイベントに人が集るのは
東京のデザインウィークとかわらない景色でして。
ウルキオラさんのリラックススペースで本を読んだりする人を眺めつつ。
そのほか、F.L.Wrightのスケッチから人工の木を作っている作品など。
どこまで真面目でどこから皮肉かエコブームよ。*1





この日は気温も低かったので、Duomoに戻ってla Rinascenteでシチリアのからすみ、
パスタソース、ピエールマントゥのストッキングなど買い、
St.Abrogioに戻ってSMAで生パスタとフルーツとジュースを買い帰宅。
小さなキッチンで湯を沸かしてパスタを食べる。
2ユーロで二人分のリングイネ、3ユーロでトマトと茄子のパスタソース、
やっぱり安いなぁ。チーズは少し冷蔵庫にあった。
一昨年は友人宅だったのでワインも買ってみんなの分
作ったけど一人当たりで5ユーロ行かないくらいだった。
そんな中、雨が急激に激しくなり、あわててスワロフスキーの展示だけ行って
トンボ帰る。世界のTokujinさんのインスタレーションがあり、雨の中盛況。
光や素材に対する追求はやっぱりすごい、海外でのほうが作品を見かけるせいだけでは
(多分)なく、日本人という枠を超えてる評価の高いデザイナー。
欧州人、日本人に神秘的な何かを期待しがちだし、
日本人も日本の素材や伝統モチーフに頼ってるんじゃないの
その評価、というものも多い中。
日本の素材を使っても、日本人を感じさせない新しさで
目に飛び込んでくる作品作っている数少ない人です。

*1:INTERNIさんはまずブックレットの地図の精度を上げてください、間違えない、あと掲載漏れしない。まあミラノ中のレストランや店やギャラリーに撒かれるので、どこでも無料で手に入ってありがたいのですが、地図の間違いは驚くほどで。今回はレクサスもパナソニックも道の逆っ側にあったり一駅分くらいずれていたり。慣れてくるとこれにちゃんとした地図を一部携えて、怪しいと思った瞬間に住所から確認して大事にならないのですがたまーに、これしか持ってない風の人が地図広げて街中で佇んでいる。TDBでブックレット作っていた身なので大変さはわかるが規模と動くお金が違うのだからー。