Fête du Muguet

pesce2008-05-01

多分、一年前も同じタイトルで書いているこの日。フランスでのお祭りだけれど向こうは同時にFête du travail(メーデー)でもある。なので添え物的にjour du Muguet(すずらんの日)とする場合もある様子。小さな頃の記憶で、祖母の家の庭に植わっていたような。でもリュウノヒゲとごっちゃになっている記憶(ただ単に同じように庭石のたもとに植わっていたからだと思う、多分両方生えていた)曖昧ですがでも身近な花だった。
実家の庭に数多くの木々や花があったという人は東京ではどれくらいいるのかな、と思う。私の年代くらいまではまだ結構多いのかと思うとそうでもないようで、道端の花の名前を知らない人が増えた。庭の定番は金木犀、山椒、椿、やつで、柑橘系の実のなる木、南天リュウノヒゲなどの低い草、ムラサキシキブ、万両や千両、紫陽花、あと季節によってスミレや三色スミレ、百合や菊が鉢でやってきた。祖母の家はお茶をやっていたので、庭を眺める部屋が茶室だったこともあるとはおもうけれど、庭から摘んできた草花で床の間が飾られ、掛け軸が交換されるなど季節ごとに行われることは日常だった。
東京に引っ越してきてからも、紫陽花や山椒、実のなる木(柿)、竹と熊笹、棗など
定番っぽいものは変わらなかった。さすがに一人暮らしのマンションになってからは鉢植えの薔薇やハーブ類、
あとは週替わりの切花しか身近にはないけれどマンションとなりの一軒家は庭師を時々入れて
色々やっているように見受けられる。生垣が高くて何があるのか見えていませんが。
星座や雑草を子どもに教えられる親にはなりたいと思う、後厄過ぎ独身女性の手をじっと見ておこう。
すずらんは切花だと、生けた水が毒性を持つのでコップなどに生ける際にはお気を付けを。
殺人ドラマにも使われたのでしたか。もとは強心剤にもなる成分なのですが子どもなどには
「毒入り危険、飲んだら死ぬで」と脅して将来的なトラウマにしておきましょう(嘘です)。
清楚ですけど猛毒なんてよくある女性のパターンだな。
しかもハートにアタックしてきますからね。上手に使えば薬にも、というところも。
フランスでは、この日は誰でも(商売許可なく)すずらんを売っていいということで、
森で摘んだすずらんを持った子どもたちが街角で売っていたりする
姿もあるという。パリでもそうなのかしら? 少し地方に行くと今もそうだとは聞きますが。
いつか、自分も森で摘んだすずらんを、ひとにプレゼントしたいな、
などと乙女な気分にすらさせてくれる涼やかな香り。
幸せを運ぶ花の祭り、なかなかいい風習だと思いますが。