Trip Swich

pesce2008-05-03

いまさら何をという感じですが、旅スイッチの入りやすい身となって長いですね。元々、定住者の感覚があまりない、ちっちゃなころからノマディック♪ いや単に引越しをよくしたほうだというだけですけど。自宅や実家といわれる場所も、旅先での枕も別に同じであって引越しくらいで新しい日々が始まる感覚も特にない。ただ、旅は好きで物理的にも妄想的にも日ごろからよく「トリップ」しがちなままこの歳になったかなと。一時期テクノのイベントに足繁く通ったときも脳内トリップ要素が多すぎてケミカルに手を出さないで済んだのはこういう習性のためかもしれない。だって光と音だけで見たことない光景がやってくるからね。と、本気で思っていたし。
あのころにLBネーションというか『スチャダラ外伝』一曲目がトラベル・チャンス、4曲目ゲットアップ&ダンスでは旅をテーマにマイクリレー、あれをよく聴いた。そして実家も出て自発的、物理的な旅も増えたと思う。レコード(クラブ)を捨てて旅にでた(というかレコードは働き始めた頃に会社に置きっぱなしにしていたLP50枚全部60年代のオリジナルの、を盗まれ聴けなくなりました)かっこうになる。
定住の試みとして昨年自宅を購入して、色々感覚の変化や生活が戻ったり変わったりする部分も出たとはいえ、
それでもふと、呼ばれる街や人がそのきっかけをつくって旅にでてしまう。
境目は空気や光の変化に、感覚が触手を伸ばし変容を捕らえようとしているそのざわめきか、
都内であれ海外であれ人物であれギャラリーの作品であれ、それのあるなしが旅の境目だ。
もう前号にあたるだろうけれど、Wall Paper*誌が"Trip Swich"、そしてBRUTUSがスピンオフ媒体で
"BRUTUS TRIP"を出していて、なんだかんだとやっと目を通し終わった。創刊号をまだ入手できていないのだけれど、
スタッフクレジットを見ると同期だったメインの編集者以外にも知った名前が幾人も。
絵里ちゃんもやってんのね〜、などと眺めつつ。
旅を多面的に見て、旅へと誘う方法論は基本的に自分の旅や生き方にフィットする嬉しい雑誌でもあった。
これの次号から背表紙が普通に紙になっちゃうけれど異色、異形の雑誌でいて欲しいと思う。
Wall Paper*の方は、数ページ&折込の特集で"from Milano to Miami"と見出しにありつまりサローネとアートバーゼルのことで、
今年一年間の旅に出かける言い訳、Trip Swichのカタログである。これはこれで面白いし、
まんまと乗せられそうな気がして危険。

11日までの京都国立美術館での河鍋暁斎展に行くついでに源氏物語千年紀がらみの展覧会も観たいな、
それ見たらロンドンでやる野田秀樹源氏物語下敷きにした新作って言うのも観たくなるんではないだろうか、
というか観たい。などと既に、今日豆腐? きょうとうふ? 京都府、はっ! 
とスイッチを押されかけている。