NADIFF a/p/a/r/t Open

本来7月7日、七夕の晩だったけれど日記スペースの問題で8日に
記載。この晩は他にも色々レセプション&七夕で何かあったように
思うけれど、ともかくいろんな意味で近いこちらへ直行する。
学生時代、神宮前に最初に住んでいたころ散歩圏内に
ワタリウムがあり、そこで美術本などを見たりたまに買ったり
するようになったのが90年代頭の頃。ショップの人たちとも親しくなり、
アート以外のカルチャー情報のステーションの一つだった。
インターネットが一般的じゃない頃だった。
まだ仕事もしていない一学生としてはそういう場所に足を運び、
人に会い、更に選りすぐりな人々が集まっている場所へ出入りして、
情報や経験を探していく。そういう日々だった。
クラブや書店や人の家で、音楽や本や写真、人々を教えてもらった。
卒業前に青山に越してしばらくした頃、旧居の方面に向かう角に
小さいけれどセレクトの良い本屋ができた。
家の近くにはABCや幾つか古書店もあったけれど、
立地的に落ち着くのは神宮前ではどうしても慣れた裏道だった。
だからか、行き始めてすぐにそこは居心地が良かった。
それがNADIFFで、本に関わる仕事をするようになって、何度かお世話になった。
本を眺めてカフェだけお世話になったり待ち合わせに使わせてもらったり。
というか、本を買った回数よりそのほうが多いかもしれない。
今年の五月一杯でクローズという話だけが入ってきたときは
また馴染みの場所が消えるのか、とさびしい気持ちだった。
追って、恵比寿に地上4階地下一階の複合カルチャービルのように
なって復活すると聞いても正直あまり想像がつかなかった。
帰宅し荷物を部屋に放り込んでシャワーを浴びて出動、場所は見当つくけど
ずいぶんと裏道だなぁ、と渋谷橋を越え郵便局側まで来ると、
すでに明治通りから人の流れがあるひとつの道へと吸い込まれていく。
人種から見てもあれはそうだな、と入ってみると、すでに店の前の細道を埋め尽くして
その外側の道までお客が溢れていた。 

……うわぁ、と思ったがGASのみんながちょうど帰り際ですれ違ったりTricoサエキさんが
人から頭二つ飛び出させてのしのし歩いてたり、元同僚編集者たちなど
店の入り口にたどり着くまであっちこっちに引っかかる。
こりゃ、人だまりになるわけですよ。
入り口でフクヘン。鈴木さんに会い、この後地下でパフォーマンスがあるとか、
岡田さんたちは3階だとか教えてもらいつつ、2階の上田義彦さんの
骨シリーズ展示、3階magical ARTROOMで既に酔っ払いとなってる岡田さんに挨拶。
4階のMAGIC ROOM?? も寄っていってよ〜、と言われるが
この日は鉄板焼きを振舞っていたそうで満員過ぎて
入り口までで退散。後日また。



上田さん宛ホネフラワー(右下)
店から出ると、通りがかりのマダム然とした女性に唖然とした顔で
「ここは何かになりましたの?」と聞かれる。
こんなうるさいのは今日くらいで、とても良いアートブックの書店と、
ギャラリーとお茶の出来る場所が入ってますよ。というと楽しそうでいいわ、と。
確かに普段の住民だったら驚くような裏道でいきなりの
この騒ぎですが、好意的に受けてもらえてよかった。
個人的に立地が日常訪れる場所じゃなくなったのは残念だけれど、
新しく馴染める場所が出来たことは嬉しい。
食べ損ねた鉄板焼きが引っ張ってか、近所のバンブーグラッシーにて鈴木さんと夕食。
1年ぶりくらいに来るけど、記憶していたより良かった、すいていたからかな?