本家訪問再び

pesce2008-07-31

さてさて、父方の本家であるところの開基400年くらい
(焼失による移転改築はあったが)の寺が祖父の実家、
まあ我が氏の本家である。
黒部と言うとダムとか山を思い浮かべる人も多いとは
思うけれども、ここは海辺の町、そして日本名水百選にも
入っている地ではある。おかげでアルミ工場の大きなのが
いきなり建っている(アルミ精錬には
きれいな水が大量に必要)なのだそうです。
三年前に訪れて以来だったが、今年は次期住職らの世代
(少し上だけどほぼ同じくらいの年代)の三人娘が揃っている
ということで、賑やかに迎えられる。それぞれの子息4人、
見事に男児ばかりで、寺中の廊下を駆け回る足音が響きわたる。
若い頃たまに泊まった父によると、30畳くらいの部屋で一人で、
手水に行くにも長い廊下を歩いて歩いていく、という世界。


今回は夕方に着いてそのまま帰京予定だったので、ご挨拶をして
本堂は覗かず、近所の富山湾へ子どもらと散歩。
この町では湧き水を生活用に作っているので数軒にひとつ程度、湧き水用の流水槽?
がある。一番上は飲用、二段目は手洗い、三段目は洗濯や洗い物らしい。
昨夜、牛島君にも話していたのだけれど、現住職は少しアイデアマン過ぎて
海風のため補修の多い本堂を守るために、なんと硝子で寺ごと覆ってしまったりする。

前回来て、その姿を見たときの衝撃たるやなかなかのものだった。
あと、庭には立派な池があるのだけれど、なぜかそこに小川を通して
川魚を泳がせたいと思った住職は湧き水を掘るのだけれど
(この辺はどこを掘っても水は出る)、十数センチのずれで、海水が混じってしまい
汽水魚しか住めない湧き水が出来てしまった。
それを使って今日は、門徒さんからもらいものの入善西瓜を冷やしていた。

入善西瓜は15kg程度にはなる巨大西瓜で、昔は河のこちら、
黒部で作られ、黒部西瓜だったのだという。
散歩に出て富山湾へいく。ダムの影響で砂浜は祖父の時代の半分に減ってしまったとのこと。
また、この湾には蜃気楼が現れるので、蜃気楼予報が駅に掲出されている。
前回訪れたときの全身を包み込む湧き水のホワイトノイズは、今回はさほど
気にならなかった。水量が減っていたりでもしたのだろうか。
海面に小石や珊瑚のかけらで水切り遊びを少しして、黒部の駅まで送ってもらい、
ハクタカから上越新幹線乗り継ぎ。何だ先週来たよ、越後湯沢、ここ。フジロック! 
ともあれ直江津鱈めし弁当入手で満足。
というのも乗り込んだ瞬間に団体客がみんなで「越前かにめし」(金沢駅)の
ふたを開け食べ始めていたのが悔しすぎたので。
夜22時過ぎて東京駅へ帰着。解散。

水切りに挑む年長っ子と富山湾