大琳派展内覧会@東博

pesce2008-10-06

尾形光琳生誕350周年記念特別展「大琳派展~継承と変奏~」
とフルで書くとえらい長いことになりますが、
東京国立博物館・平成館にて始まります、金キラキン。
ということで内覧会へ足を運ぶ、曇り空の小雨も降る中も盛況。

タイトルだけ見ると光琳が中心のようだけれども実際は「継承と変奏」の
部分に力点が置かれている。というのも4部構成になったそれぞれの部屋の中でも、
後半の其一、抱一などの部屋の充実振りが目に付くし、実際、作品がよいのだ。

目玉としてはやはり前半は光琳『燕子花図屏風』であったり、
後半展示換え後の『風神雷神』4点揃い踏みなのだろうけれど。


宗達『蓮池水禽図』も、後半は『牛図』(これもいいけど)に換わる。
もちろん、展示前半の宗達はむちゃくちゃカッコいいし
宗達下絵の本阿弥光悦の書(四季草花下絵古今和歌集!)
光琳とコラボした乾山の皿なんかもなんつう贅沢……と
息を呑むばかり(素材がではなく人の組み合わせが)ですが。

GRD2を忘れ、壊れかけのNikonで撮ったので、写真はダメですが。まあ有名どこだし。

端的に言って、個人的には抱一の『夏秋草図屏風』なんですね。
光琳の『風神雷神』の裏に描かれたという、それぞれの図象に
込められた意が抱一晩年の作。ていう物語性にも、という文脈病*1
正直、江戸琳派で抱一の作品はそれほど好きではなく、
其一のほうが好みだったりするけれど。これと『十二ヶ月花鳥図』あと
『兎に秋草図』のほかは印象に強くない。
其一の『雑画巻』の墨一色で次々と描き連ねていくシャープな
速度と正確さ、技法。こういったものが自身の支持したいもののようだ。
けれど抱一が夏秋草、を描いたかどうかの証拠もない
とも言われているようなのだけれど。(つまりは其一ではないか? 要出典
終了後、東京文化会館のレストランでカレー。
科博のMOUSEIONに今度行ってみたい。

*1:琳派好きとはでも結局そういうことかなと思うし