Peter Zumthor@世界文化賞記念講演/吉岡徳仁『Second Nature』

pesce2008-10-16

高松宮殿下記念世界文化賞、の受賞記念講演に御大が!
ということで行ってきました『3-Buildings, 5-Projects』。
ポスターに使用されたブルーダークラウス野外礼拝堂や
聖コロンバ教会美術館という最新作を皮切りに、現在進行形の
プロジェクトをそのスケッチや建設現場のスライドも交えつつ
解説していく、ということだった。
ええまあ、上記二つの作品は実際行ったんですけど。(自慢)
会場に着くと、ほぼ同時にカーサ誌のロケバスが到着し、わらわら
見知った顔が降りてきたので合流すると着席一番
「もう、会ってきちゃったもんね。ズントー」(フクヘン。鈴木氏)。
わ、わたしなんて作品実際見て、きて、がるるるる……
……あとで写真見せてもらっていいですか……?

そしてステージが暗転し、音がひとつ、そしてまたひとつと立ち現れる。
幾つかの音が重なり、大きな会議室は暗闇の不思議な空間になり、声が流れ込む。
「私の建築で使われるマテリアルそして形状は、音楽における
 異なる楽器による音色や音程・旋律です。その音を組み合わせ、
 音楽を編むように、私は建築を作るのです」……薄明かりが点き、
そこに今回の主役、ピーター・ズントーが立っていた。
この演出は本人によるものらしく、音楽は知り合ったばかりの日本の
楽家に頼んだらしい。雅楽のような現代音楽のような音。

↑この聖人さんと、中の木組みが ↓こうなった(写真下は再掲)

画面には、まずは自邸とその設計図から始まり、上記の2007年組の
それぞれが惜しみなく製作過程から図面、多くの写真と共に紹介される。
プロジェクトの話に入って、なかなか面白い話が続くのだけれど
5つ、ではないような…時間オーバーまで質疑応答時間も吹っ飛ばして
話し続けていた。まだ話しきれないというように会は閉じた。
個人的には、最後のほうに話していたノルウェーで進行中のプロジェクト、
ルイーズ・ブルジョワと組んだというはるか昔、魔女裁判により処刑された
100人の女性たちのためのモニュメント建築、
そして英国のどこかで大きな倒木と緑の丘の写真から、
「こういう場所に僕はとても惹かれるんです。ここに生まれるんです」
と話していた、その場所が気になります。

さてその足で鈴木さんと共にバタバタと六本木はミッドタウン21_21にて、
吉岡徳仁ディレクション「Second Nature」展のオープニング。

ミラノ以来のご挨拶、その後津村耕祐さん、東泉一郎さんらと合流して
近所の韓国料理屋で飲んで帰宅。


    • 今頃ですが、動画のアップとかそういう手法を手に入れた!
      ということで暗転してからのオープニング五分間音声付動画