Shing02 & HEAVYMANNERS@ Liquid room

pesce2008-10-17

なんやかんやのわたわたで、新幹線の中から
リキッド三船さんにお電話して、なんとか無理やり
恵比寿リキッドルームにたどり着く。
何を隠そう、実はお初なのです。恵比寿リキッド。
二階のタワーカフェにはしばしばお邪魔して
飲んだくれたりしていたこともあったので、
初めて感はないけれど、それでも入り口の
お兄ちゃんにID求められたり、二階から一階の
ステージに降りるのどうすればいいのか聞いたりして
ああやっぱり初めてなのね、と思う。
新宿リキッドにはオープニングもクロージングも行っており、歌舞伎町の
用事と言うと8割はリキッド行きだった、という時代を越えて。
それも新宿リキッドの中でも(テクノ以外では)印象強かったイベントのひとつ
SHING02と(当時ドラヘヴィの)秋本さんのイベントだった。急な会場変更があり、
私は当時レーベルを手伝っていた少年をバイクの後ろに乗せ都内中のレコード店
会場変更というかSHING02アジビラみたいなフライヤーを撒いて回った。
2000枚以上は配布した、で、それらはちゃんと一人ひとりのお客さんの
持ち帰る袋に同梱された。リキッドは満杯になった。
そして今日は、ヘヴィこと秋本武士さん率いるHEAVYMANNERS。
2002年の結成から片手ほどしかライヴで登場していなかった彼らの本格始動
ニューアルバム"THE HEAVYMANNERS"を引っさげてのライヴなのだ。

対するは2002年のフジロックで共演したSHING02
辿りついたときにはもう始まっていたけれど、多分『歪曲』からの
曲なんだろう。私はほとんど初聞きの曲だけどリリックの、耳から
流れ込みイメージの繁殖を止められないような根深い強さは彼のものだ。

食い倒れ人形みたいなパンツでしたが
HEAVY MANNERSの前に少し、空いたのをいいことに最前列へGO。
すると柵に8歳くらいのB-BOYがはりついてる。
お、かっこええねその帽子。とか言っていたら、そばにいらっしゃったおばさま
「この子、武士の甥っ子ですごく好きなんですよ。おじちゃんが」
ええ、まじですか。そりゃカッコいいおじさんだよね、羨ましい。
「いえね、私は武士の母親なんですけれど一家で来ようとしたら止められて……」
お母さんナイスです。少年はヒップホップダンスなどを最近は嗜んでいると。
ライヴが始まると、最前列ど真ん中に全力で移動して身体を揺らしながら
食い入るように”おじちゃん”を凝視している。時々自分の手を観る。
お母さんも満面の笑顔で、少し後ろで踊っている。


深く包み込みながら激しい低音に、ちゃんと反応しながら真剣な眼差し。
次があったので、後半に入るSHING02の出てきた辺りで退散しなければ
いけなかったけれど、レベルミュージックとしてのレゲエの、強度を一番
感じるバンドだと思う。低音に殺されそうな、SHING02のリリックが切り裂き
拮抗するような、果し合いのような音楽だと思う。

少年よ、高い壁を越えていけ。