乃木坂〜銀座〜青山

ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち
L'Enfant dans les collections du Musée du Louvre
昼、ルーヴル展プレビューに向かう。時間が押して追われるように回る。
上野でも開催されているけれど、こういったテーマを決めた企画は、
普段あのルーヴルの巨大な空間に入ってしまうと見落としてしまったり、
逆に人が集まり過ぎて(少女のミイラなんかがそう)見ることがあまり
ないような作品たちに光を当ててくれる。
またいずれ、ルーヴルで再会するときが楽しみだな、と。

ヴェラスケスの王女、といえばマルゲリータ。だけれどもフランスからは
マリーテレーズの見合い用肖像画、これもかなり至近距離で見れて眼福。
額がずいぶんと重厚だった。

レノルズの"マスターヘア"。ポスターにも使われているけれど、女装の男の子。
これは当時の貴族階級などにあった風習で、ある年齢までは少年の方が身体が
弱いので少女として育てるまじないのようなものだそう。
それにしても、自由に自然に描写されたヘア家の長男の可愛らしさ。

ブーシェ "アモールの標的"、
並んでジャン=バティスト=マリー・ピエール(長い)の
"忠誠の勝利"がありましたが、子どもの姿をしたプットーたちが
より輝かしく描かれているこちらが好き。
"忠誠の勝利"も絵は素晴らしいですが、タイトルと逆にこちらは不貞を、
"標的"は射抜いた的を掲げ不必要な愛の矢を焼き尽くしているアモールたち
(真実の愛はひとつでいい)を描いている。単に不貞を表すマスクを持った
ユピテルと思われるプットーが虐げられている図が少し悲しく。

やはり新国立のゆったりとした空間というのは得難いものがあるなぁと思いました。
ゆったりしすぎ昼食もとらず急いで帰社。

夕方、内藤礼さんの個展で会社徒歩圏のギャラリー小柳へ。
"color beginning" ギャラリー小柳

展覧会の名前の通り、色彩の始まりと取ってもいいのだろう。
シリーズは2006年から開始されて今回が初めての公開なのだそう。
とても薄い薄い水彩を何度も塗り重ねて描かれているのだという。
重なり行く限りない透明の中から色が始まる瞬間を捕らえたのだろうか。

インスタレーションで七輪? のようなものの上をか細い糸が揺れていて、
その途中にゆらゆらと揺れながら炎の赤を映し込んでいる小さな液溜りのような
小さな粒が仄かに輝いていた。クモの糸のようにふわふわと儚い作品。

彼女の作品に水はよく出て来るマテリアルだけれど、水流の中薄い布がくるくると回る。

点々と、色とゆらぎと光の、見つめ返してこない逃げてしまうような作品たち。
のちキュリオシティ@ルイヴィトンで表参道へ
■LIGHT-LIGHT In Tokyo at LV Hall by Curiosity@LVホール

これは昨年のミラノサローネ出展作品だったりするのだけれど
こういった空間でやるとまた趣向が全然違う。

実はこの空中に浮かぶ白い球はアンリシャルパンティエ製のメレンゲボール。
食べられます(笑)。光の球の噴水と天井に映し出されたさざ波のような光。
トランジットのフレグランス発表にラスチカス方面に立ち寄る。

"ORTIGIA" はシチリアのブランドだそう、強く心地いい香りに包まれる。
のち、青山たんぼでおひつごはん、昔代々木に住んでいた頃よく行った。
お米がおいしいのね、ともかくここは。
そして帰り際、根津から移転した古本のオヨヨ書林を見て、
というか買って(笑)帰宅。けっこういいのあります。